荒木経惟写真集展 アラーキー
3月11日(日)–7月29日(日)
荒木経惟はその写真家人生において、これまで実に400冊以上に及ぶ写真集を制作してきました。これは世界的にも他に類を見ないことであり、写真集こそ写真家としての活動の核であるという荒木の信念に基づいたものです。また、「アナーキーになりたくてアラーキーと名付けた」という荒木は、その最初期から過激なヌード写真を発表するなど、常にセンセーショナルな話題をふりまき、世間の注目を集めてきました。
大量の写真集を途切れなく出版し続けながら、それまでカメラの背後に隠れていた撮影者の姿をもメディアに露出することで、カメラマンでもアーティストでもない「写真家」と呼ばれる存在を確立し、定着させました。
本展では荒木が1960年代に制作したスクラップブックから最新刊にいたる400冊以上の写真集のほぼ全てを来館者が直接手に取ることが出来るように展示いたします。紙やインクに触れ、臭いをかぎ、ページをめくるという体験を通して、通常の写真展だけでは捉えがたい「アラーキー」の全貌に迫り、日本の写真文化や出版文化の独自性を肌で感じることができます。



  
 



展覧会の見所
◎来館者が実際に写真集にさわれる
これまでに荒木経惟が制作してきたほぼすべての写真集に実際に触れながら写真家アラーキーの半世紀にわたる歩みを体験することができます。

◎貴重本はプロジェクターやモニターで
来館者が触れることができない貴重な写真集もいくつかありますが、それらはプロジェクターやモニターなどによりページをめくるように体験することができます。

◎「アラキネマ」全編上映
写真集製作の活動と平行して行われてきた、「アラキネマ」と呼ばれる写真映像作品を期間中全作上映します。

◎初期の幻の写真集『ゼロックス写真帖』も展示
1970年に私家版として限定70部のみ制作された、ゼロックスコピー機による伝説の写真集、23巻(番外編含む)を展示します。

◎最新の刊行書籍(本展カタログ)に収録の新作プリントを展示


《展覧会カタログ》

『写真集狂アラーキー』 定価:2,100円(税込)

・新作《'11 3・11》収録
・荒木経惟全著作情報(1970年-2012年)を収録
・24名の寄稿者によるテキストを収録
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高梨豊、大島洋、末井昭、レム・コールハース、大塚真弓、飯沢耕太郎、草間彌生、町田康、倉石信乃、伊藤俊治、ロバート・フランク、蛭子能収、中平卓馬、和多田進、ビートたけし、鈴木京香、朝吹真理子、水原希子、港千尋、大竹昭子、金子隆一、光田由里、天野祐吉、小原真史(順不同)


292ページ、18.9x12.6 cm
トークイベント開催
1. オープニング対談 3 月11 日( 日) 14:30—16:00
 荒木経惟 × 倉石信乃(批評家)「なぜ写真集か?」 <終了いたしました>

2. 特別対談 6 月10 日( 日) 14:30—16:00 荒木経惟 × 飯沢耕太郎(写真評論家)「『荒木本!』のマンダラ宇宙」
<終了いたしました。>
※トーク終了後、IZU PHOTO MUSEUMカウンター前にて荒木経惟氏サイン会を開催いたします。(申込不要、先着順)

会場:クレマチスの丘ホール(美術館より徒歩2 分)
受付:クレマチスの丘チケットセンター(当日10:00 より)
料金:展覧会入場料に含まれます。(当日観覧券が必要です。)
定員:150 名
参加方法:お電話にてお申し込みください。(Tel. 055-989-8780)
学芸員によるギャラリートーク
日時:毎週土曜日 14:15 – (約30分間)
料金:展覧会入場料に含まれます。(当日観覧券が必要です。)
申込み不要(カウンターの前にお集まりください。)